【不幸中の幸い】"a blessing in disguise"の深い意味【逆境を乗り越える英語】

こんにちは、たねやつです。

仕事をクビになった、乗るはずだった飛行機に乗り遅れた、恋人に振られた…一見すると、これらは最悪の出来事のように思えますよね。しかし、後になってみると、その出来事がきっかけで、もっと良い仕事に就けたり、新しい出会いがあったり、「かえって良かった」と思えることがあります。

日本語では「不幸中の幸い」や「人間万事塞翁が馬」と言いますが、英語にはこの状況を的actに表す、非常にポジティブなイディオムがあります。それが a blessing in disguise です。

直訳すると「変装した祝福」。不幸や災難という disguise(変装)をしているけれど、その正体は blessing(祝福)なのだ、という意味です。

この記事では、a blessing in disguise の意味と使い方から、様々な応用シナリオ、そして「予期せぬ幸運」に関連する他の英語表現まで、詳しく解説していきます。このイディオムを使いこなせれば、逆境の中にも希望を見出す、前向きな視点を表現できます。

この記事で覚える英語表現

  • a blessing in disguise の基本的な意味と使い方
  • turn out to be と組み合わせた表現
  • 様々な逆境のシナリオでの応用的な使い方
  • 「幸運」「不運」に関連する類義語・代替表現
  • 失敗や不運をポジティブに捉え直す実践的な使い方

今日の英語表現

a blessing in disguise の基本的な意味

a blessing in disguise は、「(最初は不運に見えたが)後になってみれば幸運だったこと」「不幸中の幸い」「怪我の功名」という意味の名詞句です。悪い出来事や不運な状況が、結果的には良いことにつながった、というポジティブな再解釈を表します。

a blessing in disguise の使い方

肯定文:「それは不幸中の幸いだった」

be動詞 と一緒に、「主語 + was/is + a blessing in disguise」の形で使われることが最も一般的です。

Losing that job was a blessing in disguise because it forced me to find a career I truly love.
(あの仕事を失ったことは、不幸中の幸いでした。おかげで、心から愛せるキャリアを見つけることを余儀なくされたからです。)
Missing the train was a blessing in disguise. If I had been on it, I would have been caught in that terrible storm.
(その電車に乗り遅れたのは、不幸中の幸いだった。もし乗っていたら、あのひどい嵐に巻き込まれていたでしょう。)
**ワンポイント:`turn out to be` と一緒に**
`It turned out to be a blessing in disguise.` のように、`turn out to be ~`(結果的に~だと判明する)というフレーズと一緒に使うと、「後から振り返ってみれば、それは不幸中の幸いだった」というニュアンスをより明確に表現できます。

応用編:様々なシナリオで使ってみよう

このイディオムは、キャリアの失敗、人間関係の終わり、計画の頓挫など、あらゆる種類の逆境に対して使うことができます。

  • キャリアについて: Not getting that promotion was a blessing in disguise. My new role in a different department is much more fulfilling. (あの昇進ができなかったのは、怪我の功名だった。別の部署での新しい役職の方が、ずっとやりがいがある。)

  • 人間関係について: Our breakup was a blessing in disguise. We just weren't right for each other. (私たちの破局は、結果的に良かったんだ。私たちは、ただお互いに合っていなかっただけなんだ。)

  • 健康について: Getting sick was a blessing in disguise. It made me realize the importance of a healthy lifestyle. (病気になったことは、不幸中の幸いだった。健康的なライフスタイルの重要性に気づかせてくれたからね。)

「幸運」「不運」を伝える代替表現

a blessing in disguise の他にも、運命の皮肉や予期せぬ結果を表す表現はいくつかあります。

Every cloud has a silver lining.

「どんな雲にも銀の裏地がついている」という、非常に有名なことわざです。「どんな悪い状況にも、必ず何か良い面がある」という意味で、a blessing in disguise と非常に近い、希望に満ちた表現です。

I know you're sad about losing the match, but every cloud has a silver lining. Now you know what to work on.
(試合に負けて悲しいのはわかるけど、どんな悪いことにも良い面はあるものだよ。これで、次に取り組むべき課題がわかったじゃないか。)

a stroke of luck

「幸運の一撃」という直訳から、「思いがけない幸運」「幸運な出来事」を意味します。逆境の中の幸運というよりは、純粋にラッキーな出来事を指します。

Finding a taxi in this rain is a real stroke of luck.
(この雨の中でタクシーを見つけられるなんて、本当に幸運だ。)

It was for the best.

「(その時は辛かったが)結果的にはそれが最善だった」という意味です。別れや失敗など、辛い出来事を振り返って、納得しようとする際に使われます。

At the time I was heartbroken, but now I know it was for the best.
(その時は悲嘆に暮れていたけれど、今ではそれが最善だったとわかる。)

今日の英語クイズ

あなたは、第一志望の会社に不採用となってしまいました。しかし、その結果、第二志望だった会社に入社し、そこが自分にとって最高の職場であることが分かりました。この経験を友人に話す時、最も適切な表現はどれでしょう?

  1. It was a total disaster.
  2. Not getting hired by my first choice company was a blessing in disguise.
  3. I had to go back to the drawing board.
  4. I put all my eggs in one basket.

答え 正解は 2. Not getting hired by my first choice company was a blessing in disguise. です。 「第一志望の会社に採用されなかったこと」という一見不運な出来事が、結果的に「最高の職場との出会い」という幸運につながった、という状況を a blessing in disguise が完璧に表現しています。

最後に

今回は、逆境の中に隠された幸運を表す a blessing in disguise という、非常に前向きなイディオムをご紹介しました。不幸な出来事も、見方を変えれば、新しい扉を開くための「変装した祝福」なのかもしれません。

この表現は、辛い経験をした友人を励ます時や、自分自身の過去をポジティブに捉え直したい時に、大きな力を与えてくれます。

ぜひこの美しいイディオムを覚えて、人生の様々な出来事を多角的に見るための、一つのツールとしてください。

参考・引用

  • 特になし