こんにちは、たねやつです。
大事なプレゼンの直前や、結婚式の寸前など、何か大きな出来事を目前にして急に不安になったり、自信をなくして「やっぱりやめたいかも…」と思ってしまったりすること、ありますよね。日本語では「怖気づく(おじけづく)」や「二の足を踏む」と言いますが、英語にはこの感覚を的確に表す面白いイディオムがあります。それが get cold feet です。
直訳すると「足が冷たくなる」。恐怖で血の気が引いて足が冷たくなるようなイメージが湧きますが、実際の意味や使い方はどうなのでしょうか?
この記事では、get cold feet の意味と由来から、具体的な使い方、応用的なシナリオ、そして「不安」や「緊張」を表す他の英語表現まで、詳しく解説していきます。このイディオムを覚えれば、人の繊細な心の動きを英語で表現豊かに話せるようになりますよ。
この記事で覚える英語表現
get cold feetの基本的な意味と由来get cold feetを使った肯定文・否定文での使い方aboutを使った具体的な表現方法- 「怖気づく」「緊張する」を意味する類義語・代替表現
- 日常会話や人生の大きな決断の場面での実践的な使い方
今日の英語表現
get cold feet の基本的な意味と由来
get cold feet は、「(何かをしようとする直前になって)怖気づく」「不安になる」「自信をなくす」という意味のイディオムです。特に、結婚、スピーチ、新しい仕事への挑戦など、人生の重要なステップや公の場でのパフォーマンスを前にして、急に怖くなって逃げ出したくなるような心境を表します。
由来について この表現の由来ははっきりしていませんが、一説には、戦場で兵士が恐怖のあまり足が凍り付いたように動けなくなり、戦いから逃げ出してしまう様子から来ていると言われています。また、別の説では、十分な資金(熱意)がないままポーカーなどのギャンブルに参加しようとする人が、いざという時にお金を出せずに「足が冷たい(=お金がない)」と降りてしまう様子から来たとも言われています。どちらの説も、「いざという時にしり込みする」という共通のイメージがありますね。
get cold feet の使い方
肯定文:「彼は怖気づいた」
get cold feet は動詞句として使います。主語の後にそのまま続けて使います。
He was supposed to propose to his girlfriend, but he got cold feet at the last minute. (彼は彼女にプロポーズするはずだったが、土壇場で怖気づいてしまった。)
She wanted to try bungee jumping, but she got cold feet when she stood on the edge. (彼女はバンジージャンプをやりたがっていたが、いざ崖の端に立つと怖気づいてしまった。)
何に対して怖気づいたのかを具体的に示す場合、`get cold feet about ~ing` の形がよく使われます。 `I'm getting cold feet about giving the presentation.` (プレゼンをするのが怖くなってきた。)
否定文:「怖気づかなかった」
don't や didn't を前に置くことで、否定文として使えます。
Even though it was a big audience, the young pianist didn't get cold feet. (大観衆だったにもかかわらず、その若いピアニストは怖気づかなかった。)
I hope you don't get cold feet before the wedding. (結婚式の前に、君が怖気づかないことを願っているよ。)
「怖気づく」「緊張する」を伝える代替表現
get cold feet の他にも、不安や緊張を表す表現はたくさんあります。
have second thoughts
「考え直す」「ためらう」「迷いが生じる」という意味です。get cold feet が恐怖や不安といった感情に焦点を当てているのに対し、have second thoughts は、一度決めたことに対して「本当にこれでいいのだろうか?」と理性的に再考するニュアンスが強いです。
I was ready to buy the car, but now I'm having second thoughts. (その車を買う気満々だったけど、今になって迷いが出てきた。)
be nervous / feel nervous
「緊張している」「不安に思っている」という、最も一般的で直接的な表現です。get cold feet のような「逃げ出したい」というほどの強い恐怖ではなく、より広範囲なドキドキや不安感を表します。
I always get nervous before a job interview. (私はいつも仕事の面接の前に緊張します。)
have butterflies in one's stomach
「(緊張や興奮で)胸がドキドキする」「そわそわする」という意味の、とても詩的なイディオムです。「お腹の中で蝶が飛んでいる」というイメージで、緊張と期待が入り混じったような、ポジティブな文脈でも使われることがあります。
I had butterflies in my stomach before my first date with her. (彼女との初デートの前は、胸がドキドキしていたよ。)
今日の英語クイズ
友人が、来週に控えた結婚式について話しています。「正直、ちょっと怖くなってきたんだ」と打ち明けました。この心境を最もよく表している表現はどれでしょう?
- I'm getting cold feet about the wedding.
- The wedding will be a piece of cake.
- I have to bite the bullet for the wedding.
- I have no butterflies in my stomach.
答え
正解は 1. I'm getting cold feet about the wedding. です。
結婚という大きな決断を前にして、不安や恐怖を感じる「マリッジブルー」のような心境を get cold feet が的確に表現しています。
最後に
今回は、何かを始める直前の不安な気持ちを表す get cold feet というイディオムをご紹介しました。足が冷たくなるという身体的な感覚と、心理的な「怖気づき」が結びついた、非常に面白い表現ですよね。
誰でも人生の大きな一歩を踏み出す前には、不安になるものです。そんな時、この表現を知っていれば、自分の気持ちや他人の気持ちをより深く理解し、共感することができるようになります。
ぜひこのイディオムを覚えて、日常会話や物語の読解に役立ててみてください!
参考・引用
- 特になし