こんにちは、たねやつです。
何かが「とても簡単だった」と伝えたい時、日本語では「朝飯前だよ」「お茶の子さいさいだね」なんて言いますよね。英語にも、そんな風に「楽勝!」という気持ちを表現する、とてもポピュラーなイディオムがあります。それが今回ご紹介する a piece of cake です。
直訳すると「ケーキ一切れ」ですが、一体なぜこれが「簡単」という意味になるのでしょうか?
この記事では、a piece of cake の面白い語源から、基本的な使い方、応用的なシナリオ、さらには「簡単」を意味する他の英語表現まで、徹底的に解説していきます。この記事を読めば、あなたの表現の幅がぐっと広がり、ネイティブとの会話がもっと楽しくなること間違いなしです!
この記事で覚える英語表現
a piece of cakeの基本的な意味と語源a piece of cakeを使った肯定文・疑問文・否定文の作り方- 「簡単だった」と伝えるための様々な時制での使い方
easy以外の「簡単」を表す類義語・代替表現- 日常会話やビジネスシーンでの実践的な使い方
今日の英語表現
a piece of cake の基本的な意味と語源
a piece of cake は、「非常に簡単なこと」「楽にできること」を意味するイディオムです。日本語の「朝飯前」「楽勝」といったニュアンスに非常に近いです。
語源について この表現の正確な起源は定かではありませんが、有力な説がいくつかあります。 一つは、19世紀のアメリカで、パーティーや催し物の勝者への賞品としてケーキが贈られることがあり、そのケーキを獲得するのが非常に簡単だったことから来たという説です。また、単純に「ケーキを食べるのが簡単なこと」から転じたという説もあります。 いずれにせよ、「ケーキ一切れ」というイメージが「手軽で楽しいこと」を連想させ、現在の意味に繋がったと考えると面白いですね!
a piece of cake の使い方
肯定文:「楽勝だよ」「とても簡単です」
基本の形は「主語 + be動詞 + a piece of cake」です。
The English exam was a piece of cake for her. (その英語の試験は、彼女にとって朝飯前でした。)
Don't worry about the presentation. It'll be a piece of cake. (プレゼンのこと、心配しないで。きっと楽勝だよ。)
`piece of cake` は通常、`a` をつけて `a piece of cake` として使います。`It's piece of cake.` のように `a` を忘れてしまうと不自然に聞こえるので注意しましょう。
疑問文:「簡単そうですか?」
a piece of cake 自体を疑問文で使うことはあまり一般的ではありませんが、相手に何かが簡単かどうかを尋ねる文脈で使うことはできます。
Do you think this task will be a piece of cake? (この仕事は楽勝だと思う?)
Was it a piece of cake like you said? (君が言ってたみたいに、楽勝だったかい?)
否定文:「簡単じゃない」「楽じゃない」
not を加えることで、「簡単ではない」という意味を表します。「主語 + be動詞 + not + a piece of cake」の形になります。
Fixing this old car is not exactly a piece of cake. (この古い車を修理するのは、決して簡単というわけではないよ。)
He thought the job would be a piece of cake, but it wasn't. (彼はその仕事は楽勝だと思っていたが、そうではなかった。)
応用編:様々な時制で使ってみよう
be動詞 を変化させることで、過去・現在・未来の様々な状況で「簡単」であることを表現できます。
- 過去形 (was/were):
The puzzle was a piece of cake.(そのパズルはとても簡単だった。) - 現在完了形 (has been/have been):
So far, the project has been a piece of cake.(今のところ、そのプロジェクトは楽に進んでいる。) - 未来形 (will be):
With our new software, data analysis will be a piece of cake.(我々の新しいソフトウェアを使えば、データ分析は楽勝になるだろう。)
「簡単」を伝える代替表現
a piece of cake の他にも、「簡単」を表す表現はたくさんあります。言い換え表現を覚えておくと、より状況に合った表現ができます。
easy as pie / easy as ABC
a piece of cake とほぼ同じ意味で使えるイディオムです。「パイのように簡単」「ABCのように簡単」という、こちらも分かりやすい比喩ですね。
For a professional baker, making this cake is easy as pie. (プロのパン職人にとって、このケーキを作るのはお手の物だ。)
a breeze
「そよ風」を意味する breeze を使った表現です。何かが「そよ風のようにスムーズに進む」イメージで、「楽なこと」「たやすいこと」を表します。
Thanks to your help, the move was a breeze. (君が手伝ってくれたおかげで、引っ越しは楽勝だったよ。)
a walk in the park
「公園の散歩」という意味で、こちらも「楽なこと」を表す口語的な表現です。散歩のように気楽にできる、というニュアンスです。
Compared to my last job, this one is a walk in the park. (前の仕事と比べたら、今度の仕事は楽なもんだよ。)
no sweat
「汗をかかない」ということから、「お安い御用だよ」「問題ないよ」という意味で使われます。相手に「簡単だから任せて」と伝えたい時に便利な表現です。
"Can you fix my computer?" "Sure, no sweat." (「私のコンピュータ、直せる?」「もちろん、お安い御用だよ。」)
今日の英語クイズ
同僚に「このレポートの作成、手伝おうか?」と申し出たところ、同僚は自信満々に「大丈夫だよ!」と返事をしました。この時、同僚が言いそうなセリフとして最も自然なものはどれでしょう?
- It's not a piece of cake.
- Thanks, but it's a piece of cake for me.
- I want a piece of cake.
- It might be a piece of cake.
答え
正解は 2. Thanks, but it's a piece of cake for me. です。
「ありがとう、でも僕にとっては朝飯前だから大丈夫だよ」というニュアンスを最もよく表しています。
最後に
今回は、「楽勝!」を意味するイディオム a piece of cake をご紹介しました。ケーキという身近なものを使った表現で、覚えやすくて親しみやすいですよね。
easy という単語だけでなく、a piece of cake や a breeze のようなイディオムを会話に織り交ぜることで、あなたの英語はより生き生きとした、ネイティブらしい響きになります。
ぜひ、何かが簡単にできた時に「It was a piece of cake!」と使ってみてください。きっと会話が弾むはずです!
参考・引用
- 特になし